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【徹底比較】 Matter and Form THREE vs EinStarVega 3Dスキャナー!高機動ハンディか高精細固定式か?あなたに最適な一台を選ぶポイント


Matter and Form THREEとEinstarVegaの徹底比較

3Dプリンターの普及とともに、実物を手軽に3Dデータ化できる3Dスキャナーへの注目が高まっています。個人用途からビジネス、教育、研究開発まで、その活用シーンは広がりを見せており、最適な一台を選ぶ重要性は増すばかりです。


しかし、市場には様々なタイプの製品が登場し、「どれを選べばいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。


特に最近話題を集めているのが、場所を選ばず手軽に使えるハンディタイプのEinStar Vegaと、デスクトップで驚くほどの高精細スキャンを実現する固定式のMatter and Form THREEです。この2機種は、それぞれ異なる強みを持っており、まさに「好敵手」と言える存在。持ち運んでサッと使える利便性を取るか、じっくり腰を据えて最高のディテールを追求するか、選択は簡単ではありません。


この記事では、EinStar VegaMatter and Form THREEの特徴、メリット・デメリットを徹底比較し、どのような用途にどちらの3Dスキャナーが向いているのかを分かりやすく解説します。この記事を読めば、あなたの目的や環境に最適な3Dスキャナー選びができるはずです。さあ、一緒に両者の違いを詳しく見ていきましょう。


EinStar Vegaとは? 特徴、メリット・デメリット


EinStar Vegaは、業務用3Dスキャナーで高い実績を持つSHINING 3D社のサブブランド「EINSTAR」から登場した、革新的なハンディ3Dスキャナーです。最大の特徴は、PCやスマートフォンを必要とせず、スキャナー本体だけでスキャンからデータ処理まで完結できる「オールインワン設計」にあります。


EinstarVega本体画像

主な特徴


完全ワイヤレス&オールインワン: 内蔵OSと6.4インチの大型タッチパネルを搭載。Wi-Fi接続に対応し、ケーブルレスでスキャンデータを本体やクラウド(SHINING 3D Cloud)に保存・転送できます。まさに「PC不要」で、どこでも3Dスキャンが可能です。


軽量・高い携帯性: 本体重量は約535g(限定カラー除く)と非常に軽量。バッテリーも内蔵しており(約2時間駆動)、持ち運びが苦になりません。保護等級IP50の防塵性能も備え、屋内だけでなく屋外でのスキャンにも対応します。


ハイブリッドスキャン技術: 対象物のサイズや求める精度に応じて、2つのスキャンモードを使い分けられます。


VCSEL(高速モード): 350mm〜1500mmの広い範囲を高速(最大20fps)でスキャン。中型〜大型オブジェクト(家具、人体、自動車部品など)に適しています。


MEMS(HDモード): 100mm〜350mmの範囲で、より高精細なスキャン(最大15fps)が可能。小型〜中型オブジェクトのディテールを捉えるのに向いています。


・広いスキャン範囲と柔軟性: 上記のデュアルモードにより、小さな部品から大きな構造物まで、一台で幅広い対象物をカバーできます。


・フルカラー対応: 4800万画素のRGBカメラを搭載し、リアルな色情報(テクスチャ)を取得できます。


メリット


・場所を選ばない圧倒的な機動力(屋内・屋外・出張先など)

・PC不要で、初心者でも直感的に操作・完結できる手軽さ

・中型〜大型オブジェクトのスキャンにも強い

・準備や後片付けが非常に簡単


デメリット


・固定式ハイエンド機と比較すると、最高レベルの精度や解像度では譲る場合がある

・非常に微細な模様や、光沢・黒色の対象物はスプレー等が必要になることがある(他の多くのスキャナーも同様)


EinStar Vegaは、3Dスキャナーの「手軽さ」と「機動力」を新たなレベルに引き上げた製品と言えるでしょう。


Matter and Form THREEとは? 特徴、メリット・デメリット


Matter and Form THREEは、カナダのMatter and Form社が開発した、固定式(据え置き型)3Dスキャナーです。クラウドファンディングで注目を集め、その高い解像度とコストパフォーマンスで話題となりました。「手に届く価格でプロ級の品質を」というコンセプトが多くのユーザーに支持されています。


Matter and Form THREE本体画像

主な特徴


・最大37ミクロンの高解像度・高精度: 固定式ならではの安定したスキャンにより、非常に細かいディテールまで捉えることが可能です。最大解像度0.037mm(37μm @220mm)は、この価格帯ではトップクラスの性能です。


・ChromaSpec™技術によるフルカラー: フルスペクトルの可視光を用いて全ての色を網羅的に照射・取得するという手法でフルカラーデータをスキャンします。


・エッジコンピューティング搭載: スキャナー本体にCPU/GPUとソフトウェアを内蔵。PCに専用ソフトをインストールする必要がなく、Wi-FiまたはEthernet経由でPC、タブレット、スマホなどのWebブラウザから直感的に操作・データ処理が可能です。


・オープンAPI: フル機能のAPIが提供されており、ユーザーが独自のコンピュータビジョンやスキャンプログラムを開発し、THREE上で実行できます。教育機関や研究開発用途での拡張性が高い点も特徴です。


・スキャン範囲: 推奨されるスキャン距離は220mm〜700mm。主に小型から中型のオブジェクトを高精細にスキャンするのに適しています。大型オブジェクトも複数回スキャンして合成することが可能です。


メリット


・非常に高い解像度と精度で、微細なディテールを再現可能

・リアルで高品質なフルカラースキャン

・研究開発やカスタマイズに適したオープンAPI

・安定した環境で高品質なスキャン結果が得やすい


デメリット


・基本的には固定して使用するため、持ち運びや設置場所の自由度は低い

・大型オブジェクトのスキャンは、複数回の撮影とデータ合成が必要となり手間がかかる

・ターンテーブルモードでは基本的に毎回キャリブレーションが必要

・ソフトウェアがシンプルで機能が少なめ


Matter and Form THREEは、高解像度と色再現性を重視するユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となる3Dスキャナーです。


【徹底比較】Matter and Form THREE vs EinStar Vega - どっちを選ぶ?


ここからは、EinStar VegaとMatter and Form THREEの主な違いを直接比較してみましょう。あなたのニーズに近い3Dスキャナーはどちらか、以下の比較情報を参考にしてください。


比較ポイント解説


比較項目

EinStar Vega

Matter and Form Three

ポイント

スキャン方式

ハンディスキャナー

固定式(ターンテーブル推奨)

Vegaは手持ちで対象物をなぞる。Threeは対象物を回転させる

携帯性

◎ (軽量・バッテリー内蔵)

△ (電源必須・据え置き)

Vegaは持ち運び自由。Threeは設置場所が必要

PC接続

不要 (本体OSで完結)

必要だがハイスペックは不要(操作はPC/タブレット等のブラウザ経由)

Vegaは真のスタンドアロン。Threeも単体で処理可能

得意な対象サイズ

小〜大 (100mm〜1500mm)

小〜中 (220mm〜700mm、高精細)

Vegaは汎用性が高い。Threeは小型を高精細に捉える

最高解像度/精度

高い (点群距離: HDモードで最小0.1mm程度と推定)

◎ (最大37ミクロン=0.037mm)

精密さ重視ならThreeに軍配

カラー

◎ (48MPカメラ)

〇 (ChromaSpec™技術)

EinStarVegaの方が写真のようなカラーが取得できる。THREEもフルカラースキャン可

操作性

◎ (タッチパネルで直感的)

○ (ブラウザベース、API有)

手軽さのVega、多機能・開発性のTHREE

屋外スキャン

○ (可能、IP50)

× (非推奨)

Vegaの大きなアドバンテージ

価格帯

約30万円台前半〜

約20万円台後半〜

(※2025年4月時点の参考価格。)


・スキャン方式: Vegaは手に持って自由に動かすのに対し、THREEは基本的に固定して対象物を回転させるスタイルです。これが機動力と精度の違いに直結します。

・携帯性・PC接続: Vegaの最大の特徴は、PCやケーブル不要でどこでも使える手軽さです。THREEもPCへのソフトインストールは不要ですが、電源が必要で据え置き型です。

・得意な対象サイズ: Vegaは中~大型オブジェクトも得意ですが、THREEは小型~中型を高精度にスキャンすることに特化しています。

・最高解像度/精度: 微細なディテールを捉える能力は、Matter and Form THREEがEinStar Vegaを上回ります。精密さが最優先ならTHREEが有利です。

・カラー: どちらもフルカラー対応ですが、THREE独自のChromaSpec™技術により、より自然で正確な色再現が期待できます。

・操作性: Vegaは本体タッチパネルで完結する直感的な操作性。THREEはブラウザベースですが、APIによる高度なカスタマイズ性も持ち合わせています。

・屋外スキャン: IP50の防塵性能を持つVegaは屋外でも使用可能ですが、THREEは屋内での使用が推奨されます。


【実測データ比較】EinStar Vega vs Matter and Form THREE:小型対象物3Dスキャン徹底レビュー


今回は、人気の小型3Dスキャナーである「EinStar Vega」と「Matter and Form THREE」を使用して、身近な小型対象物2種類の3Dスキャンデータ比較検証します。スプレーやマーカーを使用しない、素の状態でのスキャン結果を詳細に見ていきましょう。


比較対象のスキャナー:

  • EinStar Vega

  • Matter and Form THREE

スキャン対象物:

  1. iPhone充電器

  2. 海外で購入した木彫りのお土産(彫りが深いもの)



1. iPhone充電器のスキャン結果比較

まずは、皆さんもおなじみのiPhone充電器をスキャンしました。金属部分を含む、比較的シンプルな形状です。

MAF THREE vs EinstarVegaの小物スキャン比較画像

スキャナー

結果

ポイント

EinStar Vega

金属部分のデータがうまく取得できず、欠けが発生

金属や光沢面への対応に課題か

Matter and Form THREE

金属部分を含め、コネクタの穴のディテールまでしっかりと取得

小さな穴や緻密な部分の再現性に優れる


<結果から分かること>

Matter and Form THREEは、金属や小さなディテールを含む対象物の高精度なスキャンに強みがあることが確認できました。一方、EinStar Vegaは金属面のスキャンにやや課題が見られます。


2. 木彫りお土産のスキャン結果比較(彫りの深さがポイント)


次に、表面に深い彫刻が施された木彫りのお土産をスキャンしました。複雑な凹凸の再現性が問われます。


海外の木彫りのお土産の3Dスキャン

MAF THREEとVegaでの3Dカラースキャン比較

<結果から分かること> Matter and Form THREEは、彫刻複雑な表面形状を持つ対象物のスキャンにおいて、その精密さが際立ちました。EinStar Vegaも形状は捉えられますが、ディテールの再現度ではMAF THREEが優れていると言えるでしょう。


スキャンデータのカラー再現性についても比較しました。

スキャナー

結果

ポイント

EinStar Vega

窓の近くでスキャンしたため、光の反射を拾ってしまっている箇所もあるが、全体のカラー再現度は高め。

自然光など環境光の影響を受けやすいが、比較的鮮やかな色でスキャン可能

Matter and Form THREE

全体的にやや暗めの色味になる傾向が見られた。

均一なライティング(例:市販のライトボックス)でスキャンすることで、より適切なカラー取得が可能


EinStar Vegaは、環境光の影響を受けやすい反面、比較的自然な色合いでスキャンできる場合があります。Matter and Form THREEで最適なカラーデータを取得するには、撮影環境のライティング調整が重要となるでしょう。


用途別おすすめガイド:最適な3Dスキャナーはこれ!


比較を踏まえて、具体的にどのような使い方をしたいかによって、おすすめの3Dスキャナーは変わってきます。あなたの3Dスキャナー選びの参考にしてください。


EinStar Vegaがおすすめな人・用途


・「色々な場所で、大きなものも手軽にスキャンしたい!」という方。

・用途例:

 ・出張先での部品スキャン

 ・文化財の現地調査、記録

 ・屋外での人体やオブジェのスキャン

 ・家具のデザイン検討、3Dデータ化

 ・教室での教材作成、体験学習

 ・イベント会場での3Dスキャンサービス


フットワークの軽さが最優先される場合、EinStar Vegaは最高のパートナーとなるでしょう。PCの準備や複雑な設定なしに、現場ですぐに3Dスキャンを始められる手軽さは、作業効率を大幅に向上させます。教育現場での「とりあえず使ってみる」導入にも適しています。



EinstarVegaの販売価格



Matter and Form THREEがおすすめな人・用途


・「とにかく高精細・高精度にこだわりたい!」「リアルな色情報も重要!」という方。

・用途例:

 ・フィギュアやプラモデルのデジタル化、アーカイブ

 ・工芸品や宝飾品のデジタルアーカイブ・出土品調査

 ・小型工業部品のリバースエンジニアリングや品質検査

 ・研究開発における精密な形状測定



卓上で対象物をじっくりと、最高の品質でデータ化したい場合にMatter and Form THREEは真価を発揮します。特に、高解像度とフルカラーの両方が求められる用途では、Matter and Form THREEの能力が光ります。APIを活用して独自の測定・解析システムを構築したい開発者にもおすすめです。



Matter and Form THREEの販売価格




まとめ:あなたの3Dスキャナー選びを成功させるために


ここまで、EinStar VegaとMatter and Form THREEという、それぞれに強力な個性を持つ2つの3Dスキャナーを比較してきました。


・EinStar Vega: 「機動力」「手軽さ」「PC不要」「幅広い対象サイズへの対応」が最大の魅力。場所を選ばず、誰でも簡単に扱えるオールインワン・ハンディスキャナー。


・Matter and Form THREE: 「高解像度」「高精度」「開発の自由度」が強み。デスクトップで最高のディテールを追求できる固定式スキャナー。


結論として、「どちらが絶対に優れている」ということはありません。あなたの用途、スキャンしたい対象物、作業環境、そして最も重視するポイント(携帯性か、絶対的な精度か、など)によって、最適な3Dスキャナーは異なります。


3Dスキャナー選びで迷ったら、ぜひこの比較を参考に、ご自身のニーズと照らし合わせてみてください。


もし、さらに詳しい情報や、特定の用途での適性について質問があれば、ぜひお問い合わせでお知らせください。弊社では低価格帯から高価格帯まで適切な3Dスキャナーの選定をお手伝いしております。


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