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【初心者向け】低価格3Dスキャナー徹底比較!ハンディ3Dスキャナー?それとも固定式?失敗しない選び方

更新日:10 分前

「3Dスキャンを始めてみたいけど、どんな機材を選べばいいの?」 近年、3Dプリンターの普及とともに、現実世界の物体をデジタルデータ化する「3Dスキャナー」にも注目が集まっています。特に、以前は数百万円もしたようなプロ向けの機材だけでなく、数万円から十数万円で購入できる低価格3Dスキャナーの種類が増えてきました。

しかし、いざ購入を検討すると、「ハンディ式」と「固定式」という2つのタイプがあり、どちらを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、初めて低価格3Dスキャナーの購入を検討している方に向けて、ハンディ式と固定式のそれぞれの特徴、メリット・デメリットを徹底比較し、あなたの用途にぴったりの一台を見つけるための選び方を解説します。

この記事を読めば、あなたにとって最適な低価格3Dスキャナーがどちらのタイプか、きっと見えてくるはずです。


ハンディ3Dスキャナーと固定式3Dスキャナー

1. そもそも低価格3Dスキャナーで何ができる?

購入前に、低価格3Dスキャナーでどのようなことができるのか、イメージを掴んでおきましょう。

  • フィギュアや模型のスキャン: フィギュアや模型をスキャンして、ZBrushなどのソフトウェアで修正。

  • 小型部品やツールのスキャン: 破損した部品をスキャンして複製したり、設計の参考にしたりできます。リバースエンジニアリングでの使用も多くあります。

  • アート作品や工芸品のスキャン: アート作品や博物館の歴史的な遺品などをスキャンし、デジタルアーカイブ化できます。

  • 人物(顔や体の一部)のスキャン: 足を3Dスキャンしてオーダーメイドシューズや義足の制作にも使用できます。

  • 教育・ホビー用途: 3Dモデリングの学習や、趣味のDIY、ゲーム開発など、幅広い用途で活用できます。


もちろん、プロ用の高価な機材に比べると、精度や機能には限界がありますが、上記の用途であれば低価格3Dスキャナーでも十分に楽しむことができます。


2. 【フォーカス】ハンディ3Dスキャナーの特徴とメリット・デメリット

まず、手に持って自由に動かしてスキャンを行う「ハンディ3Dスキャナー」について詳しく見ていきましょう。


ハンディ3Dスキャナーとは?


ハンディ3DスキャナーEinStarの操作例

ハンディ3Dスキャナーは、その名の通り、手に持って対象物の周りを動かしながらスキャンを行うタイプのスキャナーです。カメラのように自由に操作できるため、様々なシーンで活用されています。

このハンディ3Dスキャナーは、スキャナー自体が対象物の形状や色(テクスチャ)を認識し、リアルタイムでPC上のソフトウェアに3Dデータとして取り込んでいきます。スキャン中は、スキャナーの画面やPCの画面を見ながら、スキャン漏れがないように対象物をアイロンがけしていくように全体をくまなく捉えていくイメージです。

特に低価格帯のハンディ3Dスキャナーは、かつてのような高価な専門機ではなく、個人でも手軽に始められる製品が増えています。初めてハンディ3Dスキャナーを使う方でも、比較的直感的に操作できるモデルが多いのも特徴です。


ハンディ3Dスキャナーのここが強み!【メリット】


ハンディ3Dスキャナーを選ぶ最大の理由は、その「自由度」と「対応力」にあります。

  • 様々なサイズのスキャンに対応しやすい: 固定式のスキャナーと異なり、ターンテーブルに乗らないような大きなもの(家具や彫刻、時には人全体など)でも、スキャナーを動かすことで対応可能です。

  • 設置場所を選ばない: 電源とPCさえあれば、比較的どこでもスキャンを開始できます。対象物が動かせない場所にある場合でも、スキャナー側が動けるため非常に便利です。

  • 狙った部分を重点的にスキャンできる: 細部を確認しながら、気になる部分をより丁寧にスキャンすることができます。死角になりやすい部分も、角度を変えて対応しやすいです。

  • 持ち運びが容易: コンパクトなモデルが多く、イベントや出張先など、様々な場所に持ち運んで使用できます。


知っておきたいハンディ3Dスキャナーの注意点【デメリット】


一方で、ハンディ3Dスキャナーには注意すべき点もいくつかあります。特に低価格帯のモデルでは、これらの特性を理解しておくことが重要です。

  • 安定したスキャンに慣れが必要: 手で持って動かすため、スキャンする速度や手の揺れによってデータの精度に影響が出やすいです。滑らかで一定した動きを習得するには、多少の練習が必要になる場合があります。

  • 細かい部分の精度は固定式に劣ることも: 低価格帯のモデルでは、非常に細かな凹凸やエッジ部分の再現性において、安定した環境でスキャンする固定式スキャナーに一歩譲る場合があります。

  • スキャン後のデータ処理が必要な場合がある: 対象物の認識エラー(トラッキングロスト)などにより、データの結合(位置合わせ)や不要なノイズ除去といった後処理が必要になることがあります。


ハンディ3Dスキャナーのよくある誤解点

ハンディスキャナーは固定式スキャナーの上位互換?

これはそんなことはないです。実際に現在でも最高の3Dスキャナーと名高いATOSシリーズは固定スキャナーです。最近では低価格なハンディスキャナーが乱立していますが、これは単に顧客トレンドとして固定よりハンディの方が楽そう、上位互換だからと思っている人も多いのでメーカー側もハンディ式の製品を多く出しているというだけです。実際の使いやすさや性能はメーカーのどの製品かによる差異が大きいので、デモをしてからの購入を推奨します。


ハンディを三脚に固定したら固定スキャン?

固定スキャンとハンディスキャンはそもそも処理方法が異なります。ハンディタイプの3Dスキャナーは1秒間ごとに何十枚も写真を撮ってデータ化をしており、固定タイプのスキャナーは一度のスキャンで大量のデータを撮って十数回程度のスキャン回数で形状を作成していきます。そのため、ハンディで撮れなかったディテールが固定にしたら撮れるようになるということは角度的な問題以外はほぼありません。


ハンディスキャナーを買えば楽に計測できる?

普段門型で三次元測定をされている方にとっては楽に計測ができると言えるのかもしれませんが、ノギスやスケールなどで普段作業している方にとってはむしろ時間がかかります。また、3Dスキャナーはあくまでも3Dデータ化までが仕事なので計測ソフトは別途必要になるケースがほとんどです。また、測定用途で使えるハンディスキャナーは高額となるので一度専門の会社に相談することをお勧めします。


ハンディスキャナーは手振れしそう

基本的には手振れは影響しません。ハンディスキャナーでの問題として大きいのはトラッキングロストと呼ばれる位置合わせの失敗です。これは手振れにより生じるというものではなく、一度スキャンした場所と今スキャンした場所の共通部分がなく見失ってしまいスキャンができないというものです。最悪の場合は3Dスキャンデータが二重になってしまい再スキャンが必要になります。



おすすめのハンディ3Dスキャナー


EinStar


EinStarの商品画像

EinStar はハンディスキャナーで低価格モデルながらも実際の業務で使用できるレベルの高いトラッキング性能とデータクオリティを持つ機種です。初めてのハンディスキャナーに最適な機種。






3. 固定式(ターンテーブル式など)3Dスキャナーの特徴とメリット・デメリット

次に、スキャナー本体が固定されており、対象物を動かしてスキャンする「固定式3Dスキャナー」を見ていきましょう。低価格帯では、対象物をターンテーブルに乗せて自動で回転させながらスキャンするタイプが主流です。


固定式3Dスキャナーとは?


固定式3DスキャナーMatter and Form THREEの操作例

固定式3Dスキャナーは、スキャナー本体は定位置に固定し、スキャンしたい対象物を所定の位置(多くの場合、付属のターンテーブル上)にセットしてスキャンを行います。スキャナーから光を照射したり、複数のカメラで撮影したりして、対象物の形状を捉えます。

特にターンテーブル式のものは、ターンテーブルが自動で回転することで、対象物の周囲全体を効率的にスキャンできます。設定が完了すれば、スキャン自体は自動で行われるモデルが多いです。


固定式3Dスキャナーのここが強み!【メリット】


固定式3Dスキャナーは、特に「安定性」と「精度」に優れています。

  • 高精度なスキャンが可能: スキャナーと対象物の位置関係が安定しているため、細かい凹凸やシャープなエッジなどを高精度に捉えやすいです。低価格帯でも、ハンディ式3Dスキャナーより細かい部分のスキャン精度が高い傾向にあります。

  • 初心者でも比較的簡単に使える: 一度設定してしまえば、スキャンプロセスは自動で行われることが多いため、ボタンを押して待機でデータが作成されていきます。その間にメールを返信したり、手が空くのもメリットの一つです。

  • 繰り返しスキャンしやすい: 同じ設定で何度でも安定したスキャンが可能です。



知っておきたい固定式3Dスキャナーの注意点【デメリット】


固定式3Dスキャナーには、その特性上、いくつかの制限があります。


  • スキャン対象物のサイズに制限がある: ターンテーブルに乗せられるサイズや、スキャナーの視野に入る範囲に限界があります。大きなものや、ターンテーブルに固定できない形状のものはスキャンできません。

  • 設置場所が必要: スキャナー本体、ターンテーブル、そしてそれらを設置する安定した台が必要です。ある程度のスペースを確保する必要があります。

  • スキャンできない角度がある: ターンテーブル式の場合、基本的に底面などは一度のスキャンでは捉えられません。対象物を再設置して複数回スキャンし、後でデータを自動、または手動で結合して完全なデータを取得します。


固定式3Dスキャナーのよくある誤解点

固定式スキャナーを手に持ってスキャンしたらハンディになるの?

なりません。ハンディスキャナーは固定スキャナーのようにして使うということは可能ですが、固定スキャナーを手に持って動くということはそもそもできません。また、ソフトウェアの処理方式も固定とハンディでは大きく異なるので別物という風にお考え下さい。


固定式スキャナーは大変、ハンディでパパっと撮りたい

これはメーカーと要求精度によります。固定スキャナーのハイエンドモデルは大理石のキャリブレーションボードでスキャン中の微振動もNGというようなものもあればキャリブレーションはほぼ要らずに簡単にスキャンできる機種もあります。一方ハンディスキャナーもトラッキング性能が足りないモデルは何度も撮り直しをしたりそもそも撮れなかったりすることもあるので固定、ハンディにかかわらず、機種選定や事前のデモが重要です。


おすすめの固定式3Dスキャナー


Matter and Form THREE


Matter and Form THREEの本体写真

低価格帯の中では数少ない固定スキャン機種。高い解像度とデータの再現度が売りの3Dスキャナー。業務用途での使用も問題なく使用できるほか研究や教育など幅広い分野で活躍





4. 【徹底比較】ハンディ式 vs 固定式:あなたに合うのはどっち?

ここまで見てきた特徴を踏まえ、ハンディ式3Dスキャナーと固定式3Dスキャナーを比較してみましょう。

比較項目

ハンディ式3Dスキャナー

固定式3Dスキャナー(ターンテーブル式など)

得意な対象物サイズ

大型〜小型まで比較的柔軟

小型〜中型(ターンテーブルやスキャン範囲による)に限定される

スキャン精度

広範囲のスキャン向け。細部の再現性は固定式に劣る傾向(低価格帯)

小型対象物の細部スキャン向け。安定して高精度なデータが得やすい

使いやすさ

撮り方のテクニックは必要だが、操作自体は直感的。慣れが必要。

自動でスキャン可能。誰でも安定した結果を得やすい。

設置場所

ほぼ不要。PCと電源があればOK。

ある程度のスペースが必要。

持ち運び

容易

機種による差異が大きい

得意な用途

人物、家具、車の一部など、動かせない・大きなもの

フィギュア、小型機械部品、アクセサリーなど、小さく精密なもの


固定式、ハンディとしてどちらとも使える3Dスキャナー


EinScan Pro HD

固定式とハンディ3Dスキャナーどちらとしても使えるEinScan Pro HD

ミドルレンジモデルのEinScan Pro HDはハンディスキャンモードと固定スキャンモードをどちらも搭載しており、固定式、ハンディのいいところをどちらも使える業務用3Dスキャナー





5. 失敗しないための追加チェックポイント


低価格3Dスキャナーを選ぶ際は、ハンディか固定かだけでなく、以下の点も併せて確認しましょう。

  • 解像度・精度: スキャンできる最小の形状や、実際の寸法との誤差を示す数値です。用途に対して十分な形状再現性があるか確認しましょう(例: 〇mmなど)。

  • カラースキャン対応: 対象物の色情報も取り込みたい場合は、カラースキャンに対応しているか確認が必要です。

  • 付属ソフトウェア: スキャンだけでなく、データの編集(不要部分の削除、穴埋めなど)を行うためのソフトウェアの使いやすさも重要です。日本語に対応しているかなども確認しましょう。

  • 必要なPCスペック: スキャンデータは容量が大きくなるため、スムーズに作業するにはある程度のPCスペックが必要です。推奨環境を確認しましょう。

  • レビューやサポート体制: 実際に使用している人のレビューや、困ったときの日本語サポートがあるかも、安心して使う上で大切なポイントです。

  • デモの実施: デモの実施は購入前に必須です。百聞は一見に如かずです。低価格帯はデモをやってくれないところも多いですが、数十万円以上する高価なものなので購入前にデモを行いましょう。


6. まとめ:あなたに最適な低価格3Dスキャナーを見つけよう


低価格3Dスキャナーの購入を検討する際、「ハンディ式3Dスキャナー」と固定式3Dスキャナーのどちらを選ぶべきかは、あなたが「何を」「どのように」スキャンしたいかによって決まります。

  • 様々なサイズ、特に大きなものや動かせないものをスキャンしたい、自由度や手軽さを重視するなら → ハンディ式

  • 小型で精密なものを高精度にスキャンしたい、安定した結果を誰でも得やすくしたいなら → 固定式

まずは、あなたが最もスキャンしたいものや、利用シーンを具体的にイメージしてみてください。その目的が明確になれば、自ずと最適なタイプが見えてくるはずです。

この記事が、あなたの低価格3Dスキャナー選びの参考になれば幸いです。あなたの3Dスキャンライフが良いものになることを願っています!


選定が難しい場合は


文字だけや写真などインターネット上で取得できる情報は偏りがあったり限られている側面もあるかと思います。弊社では低価格帯の3Dスキャナーであってもデモや選定のご協力をさせていただいております。もし購入にご興味がある方はこちらからお問い合わせください。




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