Geomagic Wrap for 3DMakerpro徹底比較!EssentialとLiteの機能・価格の違いは?
- 大橋竜也

- 3 日前
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更新日:20 時間前
1.Geomagic Wrapとは?3Dスキャンデータを修正する最強ツール
Geomagic Wrapは、Oqton(旧3D Systems)が開発を手掛ける、3Dスキャンデータの修正に特化した業界標準ソフトウェアです。3Dスキャナーで取得した点群データおよびメッシュデータを実用的な3Dモデルへと変換するプロセスにおいて、圧倒的な性能を発揮します。
その強みは、3Dスキャンデータに特化したデータ修正を可能にする一連の機能にあります。ノイズが多く扱いにくい生データを知的に整理する「点群編集」、スキャン漏れによる穴や形状の乱れを完璧に補正する「メッシュ修復」、そしてEssentials限定機能では、ポリゴンメッシュから設計に使える滑らかな曲面を生成する「自動サーフェス生成」まで、3DデータをCAD工程へと橋渡しする機能が満載です。※GeomagicWrapにモデリング機能はございません。

近年低価格化の進む3Dスキャナー業界ですが、STL・OBJ・PLYなどの標準的なファイル形式であればどのような3Dスキャナーを使用していてもそのまま読み込むことが可能です。これにより、スキャンから後処理、CAD活用までの一連のワークフローが、かつてないほどスムーズになります。
2. 機能比較
2-1. Lite と Essential で 共通してできること
3Dスキャナーで取得したメッシュを扱ううえで、Lite は Essential の機能制限版です。価格差もありますのでLiteで充分か?それともEssentialが必要か?という疑問はあるかと思います。まずは両エディションに実装されている主な機能は、以下のとおりです。
共通機能①:メッシュデータのノイズ除去・不要なフィーチャの削除
表面に乗ったノイズなどのデータ、最終データに反映させたくないネジや文字の凹凸などを瞬時に修正を行うことができます。

共通機能②:高度な穴埋め作業(ブリッジ穴埋めや部分穴埋めなど)
破損部位をワンクリックで塞ぐ簡易ホールフィル機能が搭載されています。3Dスキャナー特有のメッシュの欠けはCGソフトでも修正が大変です。GeomagicWrapでは数クリックで修正できます。

共通機能③:メッシュドクターによる不具合のあるメッシュの修正
不具合のあるメッシュを自動検出、 3D プリントやCGに適したデータにワンクリックで変換が行えます。

共通機能④:複数データの合成機能・点群修正機能・スクリーンショットなど
その他にも複数データの合成などで他の3Dスキャナーで撮ったデータと結合したり、高画質スクリーンショットを取得したりすることができます。また、点群も修正することができます。

2-2. Essential だけで利用できる差別化機能
一方、Essential は Lite ではカバーしきれない 本格的なリバースエンジニアリング や CAD 再利用 を視野に入れた機能を搭載しています。代表的なものを紹介します。
専用機能①:NURBS 自動サーフェス生成
メッシュ形状をワンクリックで NURBS サーフェスへ変換し、STEP / IGES 形式で出力できます。これにより SolidWorks や Fusion 360 での再設計が滑らかに行え、金型改修や治具製作の工数を大幅に短縮できます。

専用機能②:CADに移行できるフィーチャ抽出機能
3Dスキャンデータから幾何形状を抽出してCADに移行できます。
円筒や穴の中心など基準となるようなポイントが正確に抽出できます。

専用機能③: フィーチャ検出からの厳密な位置出し
3DスキャンからCADへ移行させたときにモデリングしようとしてもモデルが適切な位置になくイライラしたことはありませんか?また、「モデルを左右対称に配置したいのになかなかできない」、「穴の中心を原点に持っていきたいのに配置できない」といった悩みをEssentialは解決してくれます。Geomagicブランドならではの厳密な位置出しが搭載しており、CADへの移行を簡単に精密に行うことができます。

専用機能④:精密な分割機能 & 簡単厚み付け
Essential はメッシュの分割が精密にでき、完全な平らな面としてデータの分割が可能です。そのため、3Dプリンターで造形を行うため底面を正確に出したい場合などに役立ちます。また、厚み付けもワンクリックでできるので、厳密にフィットするカバー等の制作が一発で行えます。

サーフェスのみのメッシュからの厚み付け 専用機能⑤:曲率を見たカーブ作成
曲率を見て正確にカーブを作成することができます。また、クリックをするだけで曲率に沿ったカーブを自動で抽出もしてくれるので、作業も簡単に行うことができます。

3. どちらを選ぶべき?おすすめユーザー像
ユースケース | 推奨エディション |
製造業のリバースエンジニアリング(寸法検証・金型改修など) | Essential |
3Dプリンター用データの簡易修復/穴埋め | Lite |
STEP/IGESに変換してSolidWorksやFusion 360で再設計 | Essential |
教育機関・ホビー用途でメッシュ修正だけ使いたい | Lite |
低価格3Dスキャナーを使って収益化したい | Essential |
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4. ライセンスまとめ
エディション | 主な付属 | おすすめユーザー |
Essential | 自動サーフェス、CAD出力、3Dカーブ作成、Liteのすべての機能 | CADへの移行が目的のユーザー、Liteよりプロフェッショナルな作業のしたい方 |
Lite | メッシュ修復+測定 | CG作成、個人、フィギュア制作 |
Lite は 「手軽にメッシュを直して 3D プリントやCGに使用したいユーザー」 に、Essential は 「CAD へ再利用し、量産・検証まで視野に入れるプロフェッショナル」 に最適です。まずは無料トライアルで共通機能を体験し、業務要件に合致すれば Essential へのアップグレードを検討してみてください。
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