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Matter and Form THREEのAPI機能とは?未来の3Dスキャンワークフローを徹底解説

THREEのAPI機能を使ったワークフロー

「3Dスキャナー」と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?

多くの人は、モノの形をデジタルデータに変換する便利な道具、と考えるでしょう。しかし、カナダ発の低価格3Dスキャナー「Matter and Form THREE」は、その常識を覆します。

このスキャナーが特に注目されているのは、単に高精度、高解像度で撮れるだけでなくOpenAPIという、他の低価格帯製品にはない画期的な仕組みを備えている点です。

この記事では、Matter and Form THREEがなぜ「単なるスキャナー」ではないのか、その核となるAPI機能の可能性と活用方法を、具体例を交えながら詳しく解説します。


1. Matter and Form THREEの基本機能


まずは、Matter and Form THREEがどのような製品かを見ていきましょう。

このデスクトップ型3Dスキャナーは、コンパクトなサイズからは想像できないほどの高精度な3Dデータ取得を実現します。小型から中型オブジェクトまで幅広く対応し、教育、製造業、デザインなど多岐にわたる分野で高い評価を得ています。

ウェブブラウザベースのソフトウェアで動作するため、ハイスペックGPUなどを搭載した高価格PCが必要なく、手軽に高品質な3Dデータを手に入れられるのが大きな魅力です。

Matter and Form THREEの本体
Matter and Form THREE

2. 低価格3Dスキャナーの常識を覆す「API機能」とは?


API(Application Programming Interface)機能とは、簡単に言うと「Matter and Form THREEを外部のソフトウェアやシステムから自由に操作・連携できる仕組み」のことです。

この機能を使えば、3Dスキャンのプロセスを完全に自動化できます。


API機能で可能になること


  • スキャンの自動制御: 外部ソフトからスキャン開始・停止を指示

  • データの自動取得: スキャンデータを直接、指定した形式(PLY、OBJなど)で取得

  • 外部システムとの連携: 取得したデータをクラウドや他のアプリケーションへ自動送信

  • 設定のプログラム制御: 座標系やスキャン設定をプログラムで変更


API機能を活用することで、3Dスキャナーは単なるデータ取得ツールから、業務フローの中核を担う「自動化モジュール」へと進化します。これにより、手動での作業を大幅に削減し、生産性を劇的に向上させることができます。


低価格帯の3Dスキャナーであることから、販売している商品のアドオンとしてソフトウェアや最終製品にも組み込みやすく、新たな拡張性を提供できます。それにより、新規顧客の獲得にもつながります。



3. なぜ今、3DスキャンにAPI活用が必要なのか?


API機能は、現在の利便性だけでなく、未来のワークフローを見据えた重要な要素です。現在では新しい機器やシステムが目まぐるしく登場する中、なぜAPIの活用が必要なのか。実例を挙げて説明します。


① 検査の自動化・効率化の加速


手動でのスキャンやデータ保存には限界があります。APIを使えば、以下のような「自動化」が可能になります。

  • 無人での一括スキャン: ターンテーブルと連携させ、複数の部品を夜間にまとめてスキャン。

  • 定点観測の自動化: 定期的に同じ位置からスキャンを行い、経年劣化や変化を自動で記録。

  • 不良品の自動検出: スキャンした部品とCADデータを自動で照合し、許容誤差を超えたものを検出・通知。

3Dスキャンの自動化

Geomagic ControlXなどの計測用ソフトウェアではPythonでのスクリプティングも可能。これにより、事前にインポートされたCADソフトから、スクリプトを実行すると、検査レポートまで作成といったことが可能ですので、省人化と処理速度の大幅な向上が実現可能です。


② 3Dデータの蓄積と活用(AI・機械学習との連携)


APIを通じてスキャンデータを自動で蓄積することで、デジタル資産としての価値が生まれます。

  • AIによる形状解析: 蓄積された大量の3Dデータ(点群やメッシュ)をAIに学習させ、PointNetMeshNet(3Dデータを直接入力して解析するためのAIの仕組みといった技術を用いて、品質検査、欠陥検出、分類などをリアルタイムで自動化することが可能に、

  • デジタルツインの構築: 過去のスキャンデータと現在のデータを比較することで、製造ラインの変化や製品の摩耗状況を詳細に分析できる。


この「データの蓄積と活用」こそが、Matter and Form THREEのAPI機能がもたらす最大のメリットの一つです。

3Dデータの蓄積、デジタルツイン状況の把握

③ IoT/クラウド統合


APIを経由して、製造ラインやオンライン販売システムとMatter and Form THREEを直接接続できます。スキャンデータを即座にクラウドにアップロードして共有することで、リソース共有が容易になり、データの一元管理を促進します。


④ 拡張性と将来対応


APIに対応している機器は、今後登場する新しいソフトウェアや解析システムとも柔軟に連携できます。これにより、機器への投資が無駄になるリスク(陳腐化)を防ぎ、長期的な価値を維持できます。



Rhinoceros8との連携例(自作スクリプト)


筆者自身も、Matter and Form THREEのAPIを使ってRhinoceros8から直接スキャンを制御するスクリプトを作成しました。プログラミング初心者ではありますが、ChatGPT 5を使用することで特に知識なく作成できました。


このスクリプトは、Rhinocerosのスクリプトエディタ上からワンクリックするだけで、

スキャン開始 → ターンテーブルで8回3Dスキャン → データ表示 → Rhinoceros上へのモデル表示

までを一連の流れで自動実行します。


これにより、「スキャン→データ保存→ファイルを開く」といった一連の手作業が不要になり、スキャンデータとモデリング作業をシームレスに融合させることが可能になります。また、既存のRhinoceros上でできる内容も組み合わせればより業務で使えるオートメーションの作成が可能です。



Matter and Form THREEの詳細はこちらから


Matter and Form THREEの本体




5. まとめ:未来の業務スタイルを先取りする選択


Matter and Form THREEは、その高いスキャン性能だけでも十分に魅力的な3Dスキャナーです。しかし、API機能を最大限に活用することで、その真価は飛躍的に高まります。

この機能は、単に「今の作業を便利にする」だけでなく、将来の自動化、AI連携、クラウド統合といった新しい業務スタイルを先取りするための重要な鍵となります。

未来のワークフローを見据えた3Dスキャナー」として、Matter and Form THREEのAPI対応機種を選ぶことは、単なる機材の購入以上の価値があると言えるでしょう。

あなたのビジネスや研究に、Matter and Form THREEのAPI機能を活かしてみてはいかがでしょうか?






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